下検地楽

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下検地楽(しもけんちがく)は、その昔より毎年5月3日、4日、春の神幸祭に地区の氏神様(王埜神社)その他の山ノ神、水ノ神、豊前坊(英彦山)等諸々の神に奉納される華麗で優雅な楽です。地元では検地楽の名で親しまれています。
元来この「楽打ち」の形態のものは、平安朝の末期にあったもので、九州に来て、肥前では「浮立」筑前、筑後では「風流」と言い、豊前地方では「楽打ち」と呼ばれ今日に及んでいます。検地地区に伝わって来たのは、300年位前と言われています。
検地楽としての起りは、源平の戦い(800年位前)の中で、源平方が、牛の角に松明を縛り付け多くの軍勢に見せ掛け、夜襲をかけて、平家軍を打ち破った故事は、有名な物語として残っています。
時代は過ぎ、その農耕の主役である、牛馬に疫病が流行し、これは、この戦いで戦死した平家の霊が牛馬に崇った、と考えその霊を慰め、牛馬の安全と、五穀豊穣を願って、神々に奉納されるようになったものです。江戸時代には、干ばつの際の雨乞いや、風鎮の祈祷にも、奉納されていた様に、記録に残されています。
この楽は戦時中一時中断しましたが、昭和33年には県の無形文化財に指定され、昭和51年に、県文化財保存条令の改正により、県指定無形民俗文化財となり、地区民や関係機関も、その維持・保存に努めているところです。

 

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